山口県は、県土の7割を中山間地域が占め、多くの有人離島を有するなどの地理的特性があることや、救命救急センターがいずれも山陽側に配置されている現状から、救命率の向上や後遺症軽減には、より迅速な救急医療や適切な高度医療の提供を行うことが求められています。
このような背景から、平成15年より消防防災ヘリコプター「きらら」による「ドクターヘリ的運用」を行っていますが、同機は多目的なヘリであるため、救急医療の高度化を図るためには、より救急医療に特化した専用ヘリコプターの導入が必要でした。
山口県は、平成19年度からドクターヘリの導入について調査・検討を開始し、平成21年度に高度救命救急センターとして、広範囲熱傷、急性中毒などの特殊治療に対応でき、救急専門医、看護師等の医療スタッフが確保される「山口大学医学部附属病院」を基地病院とした導入を決定しました。